前半と後半でがらりと雰囲気が変わるのが魅力の演目です。前半は和尚と観客との掛け合いが面白い会場参加型の雰囲気で、後半は武者と悪狐が死闘を繰り広げる派手な舞が楽しめます。
【登場人物】
・主人公：三浦之介（みうらのすけ）、上総之介（かずさのすけ）
・悪狐：九尾の狐（きゅうびのきつね）
・悪狐：九尾の狐（きゅうびのきつね）
・和尚：珍斉（ちんさい）
【あらすじ】
中国では妲己（だっき）として、またインドでは華陽夫人（かようふじん）として悪行を重ねた九尾の狐が、日本に渡り来て美女に姿を変え、玉藻前（たまものまえ）と名乗り、鳥羽天皇（とばてんのう）に仕えて一身に寵愛を受けていました。
しかし、陰陽師 安倍晴明（あべの せいめい）により正体を暴かれてしまいます。晴明の祈祷により苦しくなった狐は、黒雲を吐きながら空を駆けて下野国 那須野原（なすのがはら）に逃れますが、そこで十念寺（じゅうねんじ）の珍斉和尚を喰らうなどさらに悪行を重ねます。
そこで関白直実の勅命により上総国の住人 上総之介（かずさのすけ）、下総国の住人 三浦之介（みうらのすけ）の弓名人が悪狐退治に那須野原に駆けつけ、死闘の末に悪狐を討ち取ります。
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